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日刊 温暖化新聞|エダヒロはこう考える

20080420

首相「地球温暖化問題に関する懇談会」第1回での発言

福田首相の「地球温暖化問題に関する懇談会」のメンバーに選ばれました。

12人の委員のひとりとして、毎回できるだけ考え、そのときいちばん大事だと思っていることを話させてもらっています。まさに「エダヒロはこう考える」なので、このコーナーでも何をしゃべったのか、紹介していこうと思います。

3月5日に初会合が開催されました。今回は初回なので、自己紹介と考えていることをそれぞれ3分ほどで話す、というのを一巡して、次回以降の進め方を確認して、終わりました。

予想どおり五十音順だったので、私がトップバッターでした。以下のような話をしました。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここから引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

皆さま、おはようございます。枝廣と申します。今回のメンバーとして、おそらく市民にいちばん近い立場ということで、参加をさせていただいているのではないかと思います。また企業の現場の方ともよくお話しする機会があります。また、日本の環境の取り組みを世界190カ国に配信する、そのようなNGOをやっておりますので、世界との窓口としてのお話もできればと思っています。

私にも子どもがおりますし、皆さまにもお子さま、もしくはお孫さんがいらっしゃるのではないかと思います。その子たちの世代になったとき、2050年、2100年になったときに、どのような社会になっているのか。何℃高い、どういった気候の世界になっていくのか。それを決めるのが私たちの世代ではないかと思っています。
 
現状維持のままでは望ましい未来をつくることができない。そうしたときに、みんなが変えていく必要があります。市民も変える必要がある。企業ももちろんそうです。そして行政も変わっていく必要がある。

そのときに、やはりいまの何かを守りたいと、それぞれが思うと思いますが、この場ではそれを超えて、「本当にどうしたらいいんだろう}「そもそもどうあるべきだろう?」、そういったお話ができればと思っています。
 
このまま日本が化石燃料に頼って、いまのような経済を続けていくとすると、環境だけではなくて日本の国力が低下すると、私は非常に恐れています。

たとえば、京都議定書を守ることができなければ、排出量取引で大量にお金を世界に出さないといけない。そしていま、エネルギーの輸入価格もとても高くなっています。98年には4兆円だった輸入エネルギーのコストが2005年には13兆円。そしてこのままいくと20兆、30兆とおそらく増えていってしまう。

ですから、できるだけエネルギーの消費量が少なく、また再生可能エネルギー、つまり日本のなかのエネルギーに切り替えていかないと、環境が貧しくなるだけではなくて、日本のなかで使える福祉や地域振興、産業振興のお金もなくなってしまう。いま、そのような大きな岐路に立っているのではないかと思います。
 
日本ではいま、国民の意識は非常に高くなっている。総理のおっしゃるとおりです。そして環境技術も非常に優れたものがある。あとはそれを進める仕組みがあれば、もっともっと進んでいくと思います。ドイツが太陽光発電で日本を抜かしたように、適切な仕組みをつくることが、いまとても大事です。
 
市民のレベルでも、たとえばいま、「レジ袋をやめてマイバックを持ちましょう」というような活動が広がっています。意識啓発をやっていただけでは、数%しかマイバックの持参率は高まらなかった。しかし、レジ袋の有料化というひとつの仕組みを入れたとたんに、80%以上がマイバックを持つようになっているそうです。

つまり、「値札を変えること」がいちばん早く、たくさんの人の行動を変えることができるのです。炭素を出すんだったらお金を払いなさい。炭素を減らしたらもうかりますよ、得しますよ。市民もそのような仕組みを待っています。「いま一生懸命やっている。でも、そういう仕組みがあったらもっとできるのに」

企業の現場の方もそのようにおっしゃっています。「いま、企業がどんな努力をして二酸化炭素を減らしても、持ち出しになるだけだ」「やれば得する仕組みになっていかないと、やはり自助努力だけでは厳しい」といった声を聞きます。

行動するのが遅れるほど、未来の世代の住む世界が厳しくなってしまう。そういったなかで、みんなが力を合わせていく必要があります。やはり「よい状態で次の世代に地球を渡したい」--この思いはみんな共通して持っていると思います。ですから、その思いを形にするどのような仕組みをつくったらいいのか、です。

そのとき、もちろんいまの世代に受け入れやすい仕組みをつくる必要はありますが、受け入れやすさを優先し過ぎて、未来世代への責任を放棄してはいけない。「おじいちゃん、なぜ、あのとき、ちゃんとやってくれなかったの?」――そういった言葉を未来世代に言わせてはいけない。そのように思って参加させていただきます。

 
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