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日刊 温暖化新聞|温暖化FAQ
温暖化のサイエンス
私たちが呼吸で吐き出すCO2も、温暖化の原因になるのでしょうか。
確かに、私たちが呼吸するときにはCO2を吐き出しています。食べ物として体内に取り込んだ有機物を分解し、エネルギーを取り出す過程で最終的にCO2が排出されるのです。でもそれが温暖化の原因になることはありません。
食物の起源をたどっていくと、植物が光合成をして大気中のCO2と水から作りだした有機物にたどりつきます。つまり、私たちが吐き出すCO2は、もともと大気中に存在したものですから、いくら呼吸をしても大気中のCO2を増やしも減らしもしません。
ちなみに、私たちの呼吸で排出されるCO2の量はどれぐらいでしょうか? 人の呼気中のCO2濃度は運動量とともに増加し、安静時の約1%から重作業時の9%まで変化します。軽作業時の平均濃度である約3%を基準に考えると、一人当たり1日に吐き出すCO2量は約1kgとなります。 2008年時点での世界人口はおよそ65億人と推定されていますから、1年間に全人類が吐き出すCO2の量を計算すると約24億トンとなります。これは、化石燃料の消費によって全世界から排出されるCO2量の約9%に相当します。
□詳しくはこちら
→独立行政法人国立環境研究所地球環境研究センター「ココが知りたい温暖化」
http://www.cger.nies.go.jp/ja/library/qa/26/26-1/qa_26-1-j.html