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日刊 温暖化新聞|温暖化FAQ

温暖化のサイエンス

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化石燃料を燃やしたときに発生する微粒子は、実は温暖化を抑止する効果があると聞きました。そうだとすると、温暖化対策として化石燃料の消費を抑えようとすると、逆に温暖化の促進につながりませんか。

化石燃料を燃やしたときに放出される微粒子は「大気エアロゾル」と呼ばれ、ディーゼル車の黒い排気ガスなど目に見えるものから、空気中の窒素などが燃焼によって酸化された、目に見えないものまで、さまざまな種類の物質があります。森林火災などからも大量に発生していると考えられ、降水などで除去されるまで大気中を浮遊しています。

このエアロゾルには、確かに地表を冷却する効果もあります。エアロゾル自体が光を反射したり吸収したりすることで、地表に届く太陽光を減少させたり、雲の性質を変化させたりして、大気中での光や熱のエネルギーの流れを変えるためです。

ただし、こうしたエアロゾルによる放射効果と、同時に排出される温室効果ガスによる温暖化効果を比べると、温暖化効果のほうが明らかに大きいことが、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の調査からも分かっています。

しかも、化石燃料起源のエアロゾルには、ほかにもさまざまな悪影響を及ぼします。例えば、半径2.5マイクロメートル以下の小さなエアロゾルは、人間の肺の奥深くに到達して健康被害を引き起こす可能性が懸念されています。硫酸塩や硝酸塩からなるエアロゾルは、酸性雨を引き起こし、森林や湖沼などの生態系に悪い影響を及ぼすことが知られています。

温暖化対策と大気汚染問題への対策の双方を満たすためには、エアロゾルと温室効果ガス双方の発生源である、化石燃料の消費自体を抑制することが、何よりも重要であるといえるでしょう。


□詳しくはこちら
→独立行政法人国立環境研究所地球環境研究センター「ココが知りたい温暖化」
http://www.cger.nies.go.jp/ja/library/qa/14/14-1/qa_14-1-j.html

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