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日刊 温暖化新聞|温暖化FAQ

温暖化への取り組み

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毎年行われる温暖化の国際会議で、日本の主張は誰がどのような手順で決めているのでしょうか。

地球温暖化問題に関しては、締約国会議(COP)が国際的協調の根幹を担っています。COPは1年に1回開催されますが、その下部機関である補助機関会合が年に数回開催されています。

国の代表団の構成メンバーは、国によってさまざまです。日本では、外務省に担当大使を置き、その下で環境省や経済産業省が中心となって、「将来枠組み」のように全府省にかかわるテーマでは、府省間で十分議論して日本政府としての主張を固めます。その他、例えば農業部門からの排出量に関する議論は農林水産省、森林による排出・吸収については環境省と林野庁、などと担当が割り当てられます。専門的知見が求められる分野では、研究者が交渉団に参加する場合もあります。

重要な議題を担当する省の方針は、専門家や各種団体代表を委員とする審議会や検討会を立ち上げ、そこでの意見が反映される手続きを踏みます。しかし、各省の主張は必ずしも政府内で一致するわけではありません。そこで、COP前には政府内担当者が集まり、日本政府としての主張(対処方針と呼ばれます)を固めることになります。

省ごとの主張が大きく隔たり、調整が困難な場合には、大臣レベルで議論し、それでも調整がつかない場合には官邸、最終的には首相が判断することになります。過去に首相による判断を必要とした例としては、京都議定書の削減目標を決めた1997年のCOP3(当時橋本首相)や、米国が不参加を表明した後も、日本は京都議定書発効に向けた努力を続けることを決めた2001年のCOP6再開会合(当時小泉首相)が代表的です。

日本は他国と比べ、議会や政党よりも行政府が国の意思決定を担うことが多いとしばしば指摘されます。そのメリットとしては、問題を客観的にとらえ、一過性の判断ではなく総合的判断が下せることや、一旦下された判断が政権交代などがあっても継続される、といった点が挙げられます。他方、政治的理念や国民の主体的参加が不足している状況下では、各省それぞれの行政目的を優先して物事を判断するおそれがあり、その結果として「日本の意思」は省ごとの主張の妥協点以上のものになりにくい、という課題を抱えています。

私たち一人ひとりも国の決定に対する関心と責任、そして個人としての主張を持ち、主体的にかかわっていくよう努める必要があるといえます。

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□詳しくはこちら
→独立行政法人国立環境研究所地球環境研究センター「ココが知りたい温暖化」
http://www.cger.nies.go.jp/ja/library/qa/18/18-2/qa_18-2-j.html
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