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日刊 温暖化新聞|温暖化FAQ
温暖化への取り組み
新聞やテレビで温暖化について見聞きする機会が急に増えたかと思うと、別の話題が流行して、あっという間に報道されなくなってしまったりします。これでは正しい情報が伝わらないのではないでしょうか。
ある世論調査では、「最近、地球上の気候が変化してきている」と感じる人が95%にも達する一方で、その原因や影響、対策について、誤解している人が実に多いことが分かりました。
国際的には、1980年代後半からさまざまな動きがあったにもかかわらず、日本国内では報道がほとんどなかったために、現在の国際交渉にかかわるさまざまな組織や約束事もあまり知られていません。例えば、アメリカが京都議定書から離脱したことなど、大きく報道された事柄についてはよく知られても、京都議定書の具体的な内容や、国内で整備された法律などについては認知度が低いのです。
「温暖化の原因のほとんどは企業にあるのではないか」という声もよく聞きます。確かに、部門別のCO2排出量割合を見ると、エネルギー産業や製造業が圧倒的に多いのですが、家庭部門からの排出も年々増加しています。さらに、家庭部門での需要の変化が製造業の対策に大きな影響を与えることもあります。
このように、温暖化についてさまざまな背景や原因、影響、対策などについて、きちんと伝えることは本当に大事なことだと思います。しかし、温暖化について興味を持って調べようとしても、「温暖化などは嘘だ」という本が多く出回ったり、インターネット上では、さまざまな人が互いに矛盾する意見を言っているなど、どれが「正しい情報」か、混乱してしまう状況もあります。
誤った情報に惑わされず、国民一人ひとりが有効な対策を取れるようになるためには、温暖化の原因・影響・対策などについて正しい知識を持つことが必要です。そのためには、各省庁や研究機関など、あらゆる組織が一時的な流行ではない息の長いキャンペーンを展開するなど、周知に努める一方、私たち一人ひとりも、流行に惑わされたり、誰かの意見を鵜呑みにするのではなく、さまざまな情報の中から、自分なりの枠組みや意見を少しずつ形成していきましょう。
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□参考
→独立行政法人国立環境研究所地球環境研究センター「ココが知りたい温暖化」
http://www.cger.nies.go.jp/ja/library/qa/20/20-1/qa_20-1-j.html
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