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日刊 温暖化新聞|温暖化FAQ
江守正多さんに聞く、温暖化の今
人工衛星「ひので」の観測によれば、太陽活動が弱まり地球は寒冷化するの ではないのですか?
太陽活動が弱まってきているのは確かなようですが、300年前頃の「マウンダー極小期」のような不活発期が訪れるかどうかはまだわからないようですし、たとえそうなったとしても、地球の気温が大きく寒冷化するとは考えられません。
太陽活動が長期間にわたって不活発だった300年前頃のマウンダー極小期には地球が低温だったことが知られていますが、その大きさは北半球平均で1℃未満と推定されています。また、低温の理由は太陽だけではなく、火山噴火が多かったせいでもあるようですから、太陽活動の低下だけでもたらされる低温はもっと小さいはずです。
一方、人為的な温室効果ガスの増加による地球温暖化では、対策を行わなければ今世紀中に2℃や3℃は地球平均の気温が上昇すると予測されています。したがって、今後、太陽活動がマウンダー極小期並みに不活発化したとしても、その影響は温暖化を少し打ち消す程度でしかないといえます。
□参考資料
http://www.cger.nies.go.jp/ja/library/qa/17/17-1/qa_17-1-j.html
http://www.cger.nies.go.jp/ja/library/qa/24/24-2/qa_24-2-j.html
http://www.cger.nies.go.jp/person/emori/files/nikkei/ecolomycolumn_4.htm