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日刊 温暖化新聞|エダヒロはこう考える
2009年05月26日
首相「地球温暖化問題に関する懇談会」第9回での発言
5月24日に開催された首相「地球温暖化問題に関する懇談会」第9回での自分の発言です。(今回は海外出張のため出席できなかったので、ビデオメッセージを託しました。)
※プレゼン資料は、このページ下のリンクからダウンロードしてご覧頂けます。
~~~~~~~~~~~ここから引用~~~~~~~~~~~~~
今回、海外出張のため出席できず、申し訳ありません。代わりにメッセージをお届けしたいと思っています。
先日、私が共同代表を務める、海外に日本の環境情報を発信しているNGOで、日本の中期目標をどう考えるか、世界の方々に聞いてみました。6つオプションを出して、日本にどれを選ぶべきだと思うか聞いてみたわけですが、59カ国から200人以上の回答が寄せられました。その中でも、「選択肢1の“増やす”というオプションを出すということ自体、いかがなものか」というお叱りの声もありましたし、全体を見たときに、半分の方が「オプションの6、-25%を日本は選ぶべきだ」と。
回答を読んでみまして、日本の技術だけではなくて、国際的な意味でのリーダーシップを、途上国も先進国も、本当に強く願っているということを感じました。もちろん、国内でもいろいろな意見がありますが、世界が日本に何を期待しているか。世界の中での日本。これもぜひ議論の中に入れていただければと思っています。
いま、途上国のコミットメントを得ようと、いろいろな形で日本が提案をしている。これは素晴らしい取り組みだと思っています。そのときに、やはり日本がしっかりとした目標を出すことが必要だと思っています。
そして、私自身の考えは、選択肢の5を選び、それを最低限としてできるだけ6に近づける。そのような努力も併せてうたってはどうかと思っています。それに従って、日本と同じぐらいのことを、ヨーロッパそしてアメリカもやっていくべきだと。日本が、「EUとアメリカと合わせれば、こんなに少しでいいんだよ」という言い方ではなくて、「日本がやるんだから、それと同じぐらいの努力をしたときに、EUはこれぐらいできるはずだ。アメリカはこれぐらいできるはずだ」――そういった形で出してほしいと思っています。
それからもう一つ、こういった議論に国民の議論をもっと深めていく必要があると思います。5月8日に中期目標を考えるセッションを行って、さまざまな方々に集まっていただき、議論を深めることができました。
これから国民の負担論も大いに議論していく必要があります。そういったときに、多様な参加者がいて、そして誰かが誰かを説得するのではなくて、みんながそれぞれ自分で考えていく。そういったプロセスをきちんと提供できる場があれば、日本が、一人ひとりが考えていくことで、本当にどのような国になっていきたいのか、中期目標の設定だけではなく、そういった議論の一つのきっかけがつくっていけると思っています。
以上です。
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