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日刊 温暖化新聞|エダヒロはこう考える
2010年02月27日
二重窓のススメ
先月、すぐ近くなのですが、引っ越しをしました。マンションです。
入居前のリフォームで、4ヶ所ある窓のすべてを二重窓にしてもらいました。
かつては「新築にしかつけられない」と言われて残念だったのですが、今では既築住宅でもマンションでも、簡単に取り付けてもらえるようになっています。
実際に住んでみると、この二重窓って、本当に快適なのですね。
2枚の窓の間に空気の層ができるので断熱効果が高まる、とは聞いていましたが、引っ越してからはほとんど暖房を使わなくてもすむようになりました。室内の空気が柔らかく温かいのです。
そして、外の音がほとんどまったく聞こえなくなりました。バス通りに面している部屋が私の書斎ですが、それまではときどき気になっていたクルマの通る音もまったく聞こえません。加えて、結露の心配もないし、防犯にも効果的、とイイコトずくめなのです。
「二重窓の施工費」はもちろんかかりましたが、確実に「冷暖房代の削減」ができ、そのうえ、お金では計算できないメリットがたくさんあるのですね。
私がよくいう言葉で言えば、
cost of action(二重窓にすることでかかる費用)だけで判断するのではなく、
cost of inaction(二重窓にしなかった場合に将来的にかかる費用=エネルギー価格が上がっていく中での冷暖房費)を考え、加えて
benefit of action(二重窓にすることでのプラス面=静かさ、結露の心配や手間がないこと、高い防犯性、気持ちよさなど)を考え合わせて
「やるかやらないか」を決める、ということになります。
冷暖房費の削減はもちろんうれしいけど、それ以上に、そのほかのメリットが大きいなあ、と思っているところです。二重窓、オススメです~!
私は施工が早かったので残念ながら該当しませんでしたが、今なら住宅版エコポイントの対象になりますので、cost of action も下げられます!
今回の引っ越しの、もうひとつの(そしてより本質的な)特徴は、「これまでよりも狭い家に引っ越す」ということでした。
これまで何回か引っ越しをしてきましたが、だいたいは「同じか、前よりも少し広い家」に引っ越していたので、引っ越しはラクでした。
でも今回は、そのまま荷物を持っていくと入らないので、かなり「荷物のダイエット」をせざるを得ません。
私の最初に出した翻訳書は『人生に必要な荷物 いらない荷物』です。この本は、中年期を迎えて、人生の後半を軽やかに生きていくための指南書ですが、今回はまさに、人生半ばを迎えて、物理的・物質的に身軽になるよい機会となりました。
「いつかいるかも」「捨てるのは惜しい気がする」「記念にとっておこう」……これらは、厳しい仕分けの対象となります。(^^;
時間はかかりましたが、前よりもすっきりしました。押し入れの中もそうですが、自分の気持ち的にもそうです。「とりあえず、入れておこう」「実際に何が入っているか、よくわからない」という“ブラックボックス”がなくなったので、「家にあるものはほぼすべて掌握できている」という気持ちよさ、ですね。
そうそう、仕分けをして不要となった書籍・衣類などはそれぞれ、「ちょっと待って 捨てないでプロジェクト」の送り先に送りました。書籍やCDはブックオフで換金してNGOへの寄付に、衣類はリユース・リサイクルしてもらえます。
仕分け・整理・片づけをしながら、「逆ヤドカリ人生」もいいなあ、と思いました。少しずつ小さな家に引っ越していく。そのたびに、少しずつ荷物をそぎ落としていく。そのたびに、身も心も軽くなっていく。
めざす姿は良寛さんか方丈記の世界かな~。(^^;