（世界銀行より）

ドイツ、ケルン発－世界銀行が５月２日に発表した炭素市場に関する年次報告書「カーボン市場の現状と動向2007（State and Trends of the Carbon Market 2007）」によると、国際炭素市場の規模は、2005年の100億ドルから2006年に300億ドルと３倍増した。市場の多くはＥＵ排出枠（ＥＵＡ）の売却・転売によるもの（250億ドル）。途上国および経済移行国におけるプロジェクト市場は2005年の倍以上となる50億ドル規模へと急成長した。また2002年以降、京都メカニズムを通じて途上国へ新規資金80億ドルが投じられており、排出権の直接購入によってさらに160億ドルが途上国のクリーンエネルギー事業支援のために投資されている。また炭素市場を通じて途上国がこれまで削減した二酸化炭素排出量は10億トンで、2012年までにさらに10億トン削減される見込み。