（世界経済フォーラムより）

スイス、ジュネーブ発－世界経済フォーラムは１月９日、金融市場、食糧安全保障、サプライチェーンの脆弱性、エネルギーの４つのリスクに焦点を当てた「グローバルリスク2008」（Global Risks 2008）を発表。報告書は、金融システムへの不安について、米国が年内に景気後退入りする恐れを指摘し、過去20年間の金融市場の激変に対応するために、金融システム全体を麻痺させるようなリスクに関する新しい考え方を呼びかけた。

食糧安全保障を脅かす原因としては、人口増加、ライフスタイルの変化、穀物を原料とするバイオ燃料の生産、気候変動が挙げられ、今後10年間にそれらの影響が一層強まる可能性が示された。また、国境を越えたサプライチェーンと生産の集中に関連する脆弱性の管理では、さらなる協力が求められた。最後に、石油価格の高騰を背景に、今後は実行可能なエネルギー源の確保に向けた取り組みの強化も推奨された。報告書は、１月下旬の年次総会（通常「ダボス会議」）での中心的な協議事項として使用される。

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