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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2008年01月18日
世界の科学者、海洋への鉄分散布によるCO2抑制策に警告
(イーストアングリア大学より)
「海洋への鉄分散布による二酸化炭素(CO2)抑制策(OIF: Ocean iron fertilization)の実用化は時期尚早」と警告するレター論文が、1月11日付け米サイエンス誌に掲載された。OIFは、プランクトンが海水中のCO2を吸収することを利用した抑制策で、海洋へ鉄分を散布してプランクトンの増殖を促進し、大気に放出されるCO2を海に注入してプランクトンを通し海中に封じ込め、炭素を海底に隔離しようというもの。
同レター論文を著した世界7カ国(米国、ニュージーランド、オランダ、英国、インド、ドイツ、日本)15人の海洋学者は、OIFはCO2抑制策として有効であると考えているが、CO2封じ込め・炭素隔離の効率性を評価し、生態系に対する潜在的な影響への対応策を考えるための大規模な実験が必要であると訴えている。
民間ではすでに炭素クレジット販売用にOIFを実用化しようとの動きがあるが、海洋学者は「効果的なCO2の吸収や定量化できる期間の炭素隔離が可能であること、そして環境への影響が予測可能かつ受け入れられる程度であることが実証されない限り、OIFの実用化は時期尚早」と結論付けている。
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http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2008/20080118_1.html
世界の科学者、海洋への鉄分散布によるCO2抑制策に警告