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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2008年06月18日
MIT分析:EU排出量取引制度は順調に機能--今後の参考に
(米国マサチューセッツ工科大学より)
米国マサチューセッツ工科大学(MIT)は6月10日、MITの研究者が欧州連合の排出量取引制度(EU-ETS)について報告書をまとめたことを伝えた。報告書によれば、3年前に慌しく導入し、いくらか困難の伴うスタートであったにもかかわらず、EUの「キャップ・アンド・トレード」制度は順調に機能し、EU経済全体に及ぼす悪影響もほとんどないという。
MITの分析結果は、二酸化炭素(CO2)の取引制度を目指す政策担当者にとって心強いものであり、また参考にすべきものでもある。その中で重要と思われるのは、取引制度設立にあたり、開始前にすべてを完璧に準備する必要はない、という点である。分析を行ったデニー・エラーマン博士は、「公共政策の実験ともいえるEU-ETSは完全ではない。しかしながら、温室効果ガス排出を抑制するためにこれまでにない効果を上げており、驚くほどうまく機能している」と述べる。
さらに、EU-ETSの排出枠は国境を越えて取引されている。さまざまに条件の異なる27の国々にある事業所間での取引は、「世界規模の制度を考える上でも、参考になる点が多い」とエラーマン博士は語る。
この報告書は、米国の非営利団体「地球規模の気候変動に関するピューセンター」(Pew Center on Global Climate Change)」の委託により作成されたもの。
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http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2008/20080618_1.html
MIT分析:EU排出量取引制度は順調に機能--今後の参考に