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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2008年08月15日
研究報告:天然林の保護は気候変動対策に不可欠
(オーストラリア国立大学より)
オーストラリア国立大学は8月5日、同国南東部のビクトリア州およびタスマニア州に広がる天然のユーカリ林は、これまで専門家が考えていた量の3倍の炭素を蓄積している、という世界初の研究成果を発表した。
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の試算では、温帯林における平均炭素蓄積量は、1ヘクタールあたり217トンとされているが、同大学の研究チームは、未伐採の天然のユーカリ林における平均炭素蓄積量が、1ヘクタールあたりおよそ640トンに達すると試算した。
オーストラリアでは、過去220年の間に森林の約半分が皆伐され、残された森林も依然として荒廃が進んでいる。「気候変動問題を解決する手段として、天然林に蓄積された炭素の保護が急務であることを、オーストラリア政府や国際機関に警告しなければならない」と、同大学のブレンダン・マッケイ教授は述べる。
同国内の天然のユーカリ林、1,450万ヘクタール分が手つかずのまま残されれば、およそ93億トンの炭素を蓄積できる、と研究チームは報告している。また、現在これらの森林に蓄積されている炭素の量は、1年間に4億6,000万トンの二酸化炭素を削減した場合の100年分に相当するという。
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研究報告:天然林の保護は気候変動対策に不可欠