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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2008年08月22日
MIT研究チームの大発見で「太陽光革命」目前に
(マサチューセッツ工科大学より)
マサチューセッツ工科大学は7月31日、同大学のダニエル・ノセラ教授(エネルギー学)らの研究チームが、太陽光エネルギーを保存して日が照っていない時でも利用できる画期的な方法を見つけた、と発表した。この方法は、太陽光と水を利用して酸素を生成する植物の光合成にヒントを得たもの。太陽光エネルギーを利用して水から水素と酸素を電気分解・保存し、その水素と酸素を燃料電池内で再結合させて発電するため、昼夜を問わず発電が可能となる。
鍵となるのは、酸素を水から電気分解するために今回新しく開発した触媒。コバルト、リン酸、電極から成るこの触媒を水に入れて電極に通電すると、コバルトとリン酸の薄膜が電極の表面に形成されると同時に、水から酸素が分解・生成される。この新触媒とプラチナなどでできた水素分解・生成用の触媒を組み合わせることで、光合成の過程でみられる水の分解反応を再現できた。
水の電気分解に使われている既存の水電解槽は、主に工業用でコストが高く、高塩基性の環境が必要で人工光合成には不向きだが、この新触媒は常温で中性の水中で作用するため、これを使えばシンプルでコストも低く、非常に効率的な方法で太陽光エネルギーを保存できるようになる。
「地球に届く1時間分の日光で、地球全体が必要とする1年分のエネルギーを供給できる」とも言われるため、「太陽光は世界のエネルギー問題の解決策として最も有望」とノセラ教授は話す。また同教授は、10年以内に太陽電池による各家庭での完全自家発電が実現すると期待しており、電線など過去のものになる可能性もあるという。
この研究成果は米科学誌「サイエンス」7月31日号に掲載された。
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http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2008/20080822_1.html
MIT研究チームの大発見で「太陽光革命」目前に