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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2008年09月17日
研究報告:過去の氷床融解の記録から今世紀中に30~60センチの海面上昇を予測
カテゴリー:気候
(米国ウィスコンシン大学マディソン校より)
米国ウィスコンシン大学マディソン校の地質学者アンダース・カールソンらの研究者チームは8月31日付けの英科学誌「ネイチャー・ジオサイエンス(Nature Geoscience)」で、グリーンランドの氷床の融解がもたらす海面上昇は、年間約0.8センチで今世紀中には30~60センチに達する可能性があることを示す研究結果を発表した。
カールソンらが、コンピュータモデルを用いて、9,000年前と7,600年前に年間約1.3センチメートルの海面上昇をもたらした北米のローレンタイド氷床の急速な融解について調査したところ、当時の夏季の気温が今世紀中にグリーンランドで予測されている気温上昇と類似していることが示された。ローレンタイド氷床の融解は、「地軸のブレ」によって太陽放射が増加したことが原因で約1万年前から始まった。
国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の予測では、グリーンランドの氷床による海面上昇は、今後100年間で最大約2.5~10センチだが、カールソンらは、この予測が大部分は過去10年間のデータに基づいており、将来的な気候を考慮したコンピュータモデルから得られる結果とは著しく異なると述べている。
DSR指標= DSR指標とは?
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http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2008/20080917_1.html
研究報告:過去の氷床融解の記録から今世紀中に30~60センチの海面上昇を予測