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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2009年09月10日
研究報告:住宅・雇用密度を高めるまちづくりが、CO2排出量を削減する
(全米科学アカデミーより)
米国、ワシントンDC発-全米科学アカデミー(NAS)の研究評議会は9月1日、都市部の人口密度と雇用密度を高めれば、マイカーの利用に伴う二酸化炭素排出量を、2050年までに1%未満から11%までの範囲で削減できる可能性があるとの研究報告をまとめた。
現在、米国人の80%が都市部に住んでいるが、人口と雇用は郊外に分散化する傾向にある。郊外化は、一戸建ての暮らしを好む多くの米国人の傾向を反映しているが、自動車に依存した、郊外型の住宅開発は、石油依存度を高め、温室効果ガス排出量を増大させている。
これに対し、人々が雇用の場や商業施設に隣接した環境に暮らせる、コンパクトで多目的のまちづくりは、マイカーの代わりに徒歩や自転車、公共交通の利用を促し、自動車の走行距離を減らす可能性がある。報告書では、都市部の住宅密度が2倍になると、マイカー使用量が5%から12%減少すると見積もっている。
なお、コンパクトなまちづくりの普及には、地方自治体によるゾーニング規制など、いくつもの障害が立ちはだかる。しかし、気候変動対策に野心的な目標を掲げる政府ならば、温室効果ガス排出量に占める、運輸部門の割合を考えれば、土地利用の変更はすぐにでも実施するべき対策の一つと考えられる。
DSR指標= DSR指標とは?
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研究報告:住宅・雇用密度を高めるまちづくりが、CO2排出量を削減する