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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2010年03月16日
南極の海洋生物多様性、気候変動に対応できない恐れ
(英国南極局より)
英国南極局(BAS)は2月18日付けのリリースで、南極の豊富な海洋生物に関する最新調査結果を報じた。リリースでは、南極の膨大な海洋生物多様性の分布と発生量を調べる調査(Census of Antarctic Marine Life)に参加しているBASの海洋生物学者ヒュー・グリフィス氏が調査結果を述べている。
海底には現時点で6,000以上の異なる生物種が生息していることが確認されており、そのうちの半分以上が氷に覆われた大陸に特有な生物種。調査を行った科学者は、長期にわたる観察、海洋生物の分布についての最新情報、世界の海洋温暖化のモデルを統合することで、南極の海洋生物多様性が破壊されている地点を確認できる。
グリフィス氏によると、海氷面積が減少した結果、ペンギンやクジラ、アザラシが食べるオキアミの個体数が減少しつつあり、かつてオキアミが大量に生息していたところでは、それより小さな甲殻類(カイアシ類)が優位を占めているという。こうしたことにより、ペンギンなどが食べないクラゲのような捕食生物にとっては食物網のバランスが変わる。また海氷の減少は、氷の上で育つペンギンにも影響する。
同氏は、「極地は、地球で最も速く温暖化が進んでいる場所だ。今後、海水面の温度が上昇し、海洋酸性化がすすみ、冬季の海氷が減ることが予測されている。こうしたことのすべてが、海洋生物に直接影響するのだ」と語っている。
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http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2010/20100316_1.html
南極の海洋生物多様性、気候変動に対応できない恐れ