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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2010年05月27日
研究報告:アフリカのタンガニーカ湖 史上最高の水温を記録
カテゴリー:生態系
(ブラウン大学より)
米国、ロードアイランド州プロビデンス発―米国のブラウン大学は5月16日付けのリリースで、20世紀中にタンガニーカ湖の水温がかつてないほど上昇し、その表面水温が観測史上最高を記録したと発表した。タンガニーカ湖は東アフリカの地溝湖で、世界で2番目に古く、深さも世界2位。今回の調査は、同大学が率いる地質学者チームによるもので、『ネイチャー・ジオサイエンス』誌に発表された。その中で同チームは、「今回の結果は重要だ」とし、「表面水温の上昇は、湖の周辺地域に住む何百万という人々の生活を支える漁種資源に影響を及ぼす可能性が高い」と記述している。
調査では、タンガニーカ湖底から、表面水温の1,500年の歴史が分かるコアサンプルを取り出した。そのデータによると、前回調査された2003年に、同湖の表面水温が摂氏26度を記録し、1,500年間で最も高温となったことが明らかになったという。
また、20世紀中の同湖における水温の変化が過去最大だったことも立証された。こうした大幅な水温の変化は、湖の養分が自然と深いところから動き、魚類の生育に欠かせない食物連鎖が活性化することで成り立っている同湖特有の生態系に影響を及ぼす。
国連人間開発指数報告書によると、タンガニーカ湖は、ブルンジ、コンゴ民主共和国、タンザニア、ザンビアという4つの貧困国をまたいでおり、年間漁獲量は最大20万トン。周辺地域に住む推定1,000万人が同湖で生計を立てている。
DSR指標= DSR指標とは?
http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2010/20100527_1.html
研究報告:アフリカのタンガニーカ湖 史上最高の水温を記録