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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2010年07月15日
グリーンランドの氷河、一夜にして崩壊および後退
カテゴリー:生態系
(NASAより)
米国航空宇宙局(NASA)の7月9日付けリリースによると、NASAの資金援助を受ける、グリーンランドのヤコブスハン・イズブラエ氷河を監視する研究者は、7月6日と7日に、同氷河の7平方キロメートルが崩壊したと報告。氷床が海洋と接触する氷山分離の部分が、一日で1.5キロメートル近く後退し、現在は過去に観察されたなかで最も急速にさらに内陸部へと後退している。消失した氷の塊は、ニューヨーク州のマンハッタン島の面積の約1/8に相当する。
オハイオ州立大学バード極地研究センターのイアン・ハーワット氏と、ミネソタ大学の南極地理空間情報センター(Antarctic Geospatial Information Center)のポール・モーリン所長が率いる研究チームは、グリーンランドの氷床とその流出氷河の変化について衛星写真を監視してきた。ハーワット氏は、今回の崩壊そのものは異例ではないとしながらも、数時間内にそれほどまで詳細に検知されることは、科学者たちにとって新しい現象であると述べた。
NASA本部の雪氷圏プログラムの科学者のトーマス・ワーグナー氏は、「過去にヤコブスハンなどの氷河ではこうした大規模な氷の崩壊はあったが、今回の出来事が珍しいのは、周辺の湾岸で海氷が形成されなかった暖冬の直後に起きたためである」と指摘しながら、「これらの出来事の間の具体的な関連性は調査中だが、海洋の温暖化がグリーンランドと南極の全域で観察されている氷の消失の原因であるという理論の信憑性が高まっている」と述べた。
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グリーンランドの氷河、一夜にして崩壊および後退