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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2010年07月16日
研究報告:大西洋の気候変動がアフリカの干ばつに影響
(ハイファ大学より)
イスラエルのハイファ大学は6月16日、北大西洋の気圧と海水面温度の周期的な変化が、サハラ砂漠南部のサヘル地域の干ばつに影響を及ぼす、と発表した。これは、ハイファ大学、フランスの国家気象局(French National Meteorological Service)、コロンビア大学、サンディエゴ大学の研究者が国を超えて行った研究で明らかになったもの。研究結果は、大気科学の専門誌「Atmospheric Science Letters」誌に掲載された。
気候研究の文献で、ある地域の気候不順が、離れた地域に影響を及ぼしうることが分かっているが、今回の研究では、海水面の気圧や海水の表面温度など、20世紀の北大西洋における多くの気候要因を分析した。その結果、40年以上という数十年の周期で見られるものと、8~14年の準十年の周期で見られる、2つの「自然な気候の兆候」が確認された。
さらに研究では、こうした周期的な動きとサヘル地域の干ばつとの間に相関関係があることが明らかになった。大西洋の水温が低いときには、サヘル地域で干ばつが見られ、大西洋の水温が上がると、サヘル地域に雨が戻る。また、サヘル地域の干ばつ時期には、大西洋で発生するハリケーンの力が低下し、逆に、サヘルが干ばつでないときには大西洋のハリケーンの勢力が強まるという。
研究チームは現在、今の人間の行為が、こうした気候現象に影響を与えるかどうかという研究に加え、(今回明らかになった)2つの兆候が現在の欧州の気候にどう影響するかを検証している。
DSR指標= DSR指標とは?
http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2010/20100716_1.html
研究報告:大西洋の気候変動がアフリカの干ばつに影響