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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2011年04月18日
研究報告:農地面積の増減傾向は地域により異なる――気候変動および人口増加の影響
カテゴリー:気候
(イリノイ大学より)
米国、イリノイ州シャンペーン発―イリノイ大学は3月23日、「中国、ロシア、米国など比較的緯度が高い地域では、今後、農地面積が大幅に増加するのに対し、アフリカ、欧州、インド、南米では減少する見込み」との研究結果を発表した。
これは同大学土木環境工学部のXiming Cai教授と大学院生のXiao Zhang氏による研究で、3月18日付けの雑誌”Environmental Research Letters”に発表された。作物生産量に焦点を絞る研究が多い中で、この研究は土地の利用可能性を予測している。また今回研究に使用されたモデルは、温室効果ガス排出レベルなど、気候変動を予測する際に不確実性をもたらす要因を処理することが可能だという。
研究では「気候変動」「人口増加から生じる居住地の無秩序な広がり」「自然保護の影響」を考慮し、世界全体の潜在的農地面積は21世紀末までに0.8%から4.4%の幅で減少すると予測している。ただし地域別にはより大きな変化がみられ、例えばロシアでは農地面積が37%から67%の範囲で増加する可能性があるのに対して、アフリカでは最大18%減少する可能性がある。
Cai教授らは研究成果を、世界の食料生産・需要・貿易と、それに関連する政策や投資への意味合いの評価に使用したいと考えている。
http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2011/20110418_1.html
研究報告:農地面積の増減傾向は地域により異なる――気候変動および人口増加の影響