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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2011年05月02日
研究報告:飼料変更で家畜からの温室効果ガス排出量削減も可能
(英国環境・食糧・農村地域省より)
英国の環境・食糧・農村地域省(Defra)は4月1日、飼料を変えることで牛や羊から排出されるメタンなどの温室効果ガス量を減らせる可能性があることが、同省の助成で行われた研究で示されたと発表した。
農業からの温室効果ガス排出量は、英国全体の排出量の9%を占めており、そのうち半分が羊、牛、ヤギからのもの。最新統計では、農業からのメタン排出量が英国全体のメタン排出量の41%になることも示されている。
レディング大学と生物・環境・農村科学研究所による研究によると、短期的な実験でトウモロコシサイレージの割合を25%から75%に増やしたこところ、牛乳1キログラム当たりのメタン排出量が6%減った。また、高糖分の牧草種(high-sugar grasses)では家畜重量増加1キログラム当たりのメタン排出量を20%、ハダカエンバクでは羊からのメタン排出量を33%、菜種粕では乳牛からのメタン排出量を牛乳生産量1リットル当たり20%、それぞれ削減できる可能性が明らかになった。
今後長期的には、家畜飼料の変更による恩恵と、他の環境的影響、そして農業従事者が実施するにあたっての実用性やコストと比較検討することが必要となる。
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http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2011/20110502_1.html
研究報告:飼料変更で家畜からの温室効果ガス排出量削減も可能