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日刊 温暖化新聞|エダヒロはこう考える

20100510

第1回「地球温暖化対策に係る中長期ロードマップ小委員会」での発言録~ルービックキューブの解き方

■地球温暖化対策に係る中長期ロードマップについて

■地球温暖化対策に係る中長期ロードマップ小委員会が始まりました

■第1回「地球温暖化対策に係る中長期ロードマップ小委員会」での発言録

■ルービックキューブの解き方

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■地球温暖化対策に係る中長期ロードマップについて

どうやって温暖化対策を進めていくか、「地球温暖化対策に係る中長期ロードマップの提案~環境大臣 小沢鋭仁 試案~」が3月31日に発表されました。

<概要> /<本体> などの資料はこちらにあります。
http://www.env.go.jp/earth/ondanka/domestic.html#a04-3

この中長期ロードマップは、閣議決定された「温暖化対策基本法案」が国会で成立すると、その基本計画の土台になると考えられているものです。

ですから、個人の暮らしにとっても、企業にとっても、街づくりにとっても、とっても重要なものです。エネルギーはどうなるの? CO2を大きく減らしていくために、何がどう変わるの? 一般家庭は何をするの? どういう世界・社会になっていくの?……などなど。

個人にとっての重要なものなのですが、それにしては、ごくフツーの一般市民にわかりやすいカタチで提示されているとは言えない状態なので(これに限らず政府の資料はだいたいそうですが)、わかりやすく「こういうことなんですよー」と伝えて、「どう思うか」と意見交換をする場をつくりたいと思っています。。。場を設定できたら、お声を掛けますので、お楽しみに。

さて、この中長期ロードマップは、以下の検討会が検討を重ねて作り上げたものです。以下に議論の様子や資料があります。

地球温暖化対策に係る中長期ロードマップ検討会
http://www.env.go.jp/earth/ondanka/mlt_roadmap/comm.html

委員名簿をみると、主に各セクターの研究者がメンバーであることがわかります。
http://www.env.go.jp/earth/ondanka/mlt_roadmap/comm/com01-01/mat00meibo.pdf

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■地球温暖化対策に係る中長期ロードマップ小委員会が始まりました

こうして、小沢大臣私案として発表された中長期ロードマップを、議論やパブリックコメントなどを通じて、さらに練り上げていくために小委員会が設置され、4月30日に第1回の会合が開催されました。
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=12408


パブリックコメントの募集はこちらにあります。
「地球温暖化対策に係る中長期ロードマップ(環境大臣試案)」に対する御意見の募集について
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=12381

今回の小委員会は、最初から検討してきた検討会の13人に加えて、研究者や有識者、産業界のメンバー、そして、NGOからということで私も入れてもらって、計20人からなる小委員会です。

第1回に参加してのようすはブログにも書きましたが、20人の委員のうち、女性が1人だけというのは・・・。

ともあれ、小委員会では、今後、各界の方をお呼びしてのヒヤリングをがんがん進め、議論をしていく予定になっています。そのうち、小委員会のウェブページもできるでしょうから、委員名簿や資料、議論のようすをみていただけると思います。小委員会は原則公開ですので、ご興味のある方、直接会場へもどうぞ!

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■第1回「地球温暖化対策に係る中長期ロードマップ小委員会」での発言録


(今回は特にプレゼンを要請されたわけではなかったので、資料を読んでの質問とコメントを簡単に述べました)

ありがとうございます。今回から参加させていただくことになりました枝廣です。よろしくお願いします。

これまでの検討をずっとされていて、大変なご苦労をなさってまとめてくださったと思います。数値であるとか内容については、これからいろいろと議論がされると思いますが、少なくとも、みんなが見て広く議論ができる、その土台を作ってくださったことに、一国民として感謝申し上げます。

何点か質問とコメントとさせていただきたいのですが、最初は、これまで検討して、このロードマップを作ってこられた委員の皆さまへの質問になります。このロードマップを作るに当たって、何が大きなもしくは主な障壁であると、もしくは阻害要因であるという認識を持って、このロードマップを作られたのか、それをぜひ教えてください。

それから、次はコメントになるかと思いますが、先ほどの影山委員も、エネルギー、再エネに関して精査が必要だというお話がありましたが、私も逆の方向でまったく同じく、もっと精査がいるなと思っています。

やはり、低炭素化を進める上では、エネルギーをどうやって転換していくかというのは、一番の鍵だと思っています。先ほど杉山委員からも、民生の暮らしのCO2の話が出ました。

家庭部門からのCO2というのは(私が言うのは釈迦に説法ですが)、3つのものを掛け合わせて計算されると認識しています。世帯数と、世帯当たりのエネルギー消費量と、そのエネルギーのCO2原単位と、それを掛け合わせたものが暮らしのCO2、もしくは家庭のCO2となります。

おそらく、世帯数は増えておりますし、これからも、社会的な動きを見ると、増える可能性があるのではないかと。そうすると、世帯当たりの省エネを進めるという意味で省エネ家電を進めるとか(これは今回入っていると思いますが)、それから、エネルギーのCO2の原単位を減らしていかない限り、家庭部門は減っていかないということです。

「再エネの目標が10%」というのが、これはあとで細かくお聞きしてもいいかもしれないのですが、どのように計算されたかということ、つまり何を前提にしているかということを知りたいと思っています。

再生可能エネルギーについては、「物理的な潜在可能性」というものと、それをどれぐらい実際に使えるかという「技術的な潜在可能性」、そして技術があったとしても、それは今のコストでは無理だ、もしくは今の制度では無理だという、「コスト・制度的な潜在可能性」、いくつかの段階で、計算することができると思うのですが。

例えば風力を見積もられた時に、陸上だけなのか、洋上も入っているのか、例えば波力はどうなのか等々。そのあたりをしっかり見ることが、自分にとって、この先いろいろコメントさせていただく上で重要なので、あとで教えてください。

それから、次のコメントは、先ほど影山委員がおっしゃったこととまったく同じ、同感だというコメントなんですが、やはり家庭部門にしても、何十万円なり何百万円なりがプラスでかかりますというのを、「はい、そうですか」と、「じゃあ、10年後で回収できるんだったらやりましょう」と言える人は、なかなか少ないと思います。

なので、負担でも投資――投資と扱ったほうがいいと思いますが、それを、「先々プラスになるから」、もしくは「やらないといけないから」という、我慢してやらなきゃいけないというよりも、それを負担と感じさせないような仕組みを、どのように入れていくか。

例えば、簡単な例で言うと、家庭版のESCOであるとか、そういった投資をすることによって削減できるCO2を買い取るとか、いろいろな形があるのではないかと思うんですが、そのあたりの議論があったら、もしくは具体的な仕組みをお考えだったら、教えてください。

それからもう1つは、これは自分自身、この小委員会に参加する中で考えていきたいと思っていることなのですが、単体での省エネが進んだとしても、総量は増えてしまうという、いわゆる「リバウンド効果」というのがありますよね。

例えば省エネをして、その分、光熱費が安くなると、その可処分所得が増えた分を別のことに使って、結局CO2が増えてしまう。そのリバウンド効果をどうやって回避するかという仕組みも含めて、単体での省エネないし燃費改善というのをやっていかないといけない。そのあたりを考えていきたいと思っています。

それから最後の点になりますが、寺田局長が先ほど「各省との擦り合わせをしながら」というお話がありましたが、これが一番大切なポイントではないかと思っています。

今、「新成長戦略」と「エネルギー基本計画」と、そしてこの「温暖化対策基本法」と3つ、成長とエネルギーと温暖化と、それぞれのところで議論が進んでいますが、ここのところが統合的になっていかないと、それぞれでいいものを作っても、うまく動かないと思うんですね。

先日、私は、経産省が「環境エネルギー政策に関する国民対話」というのをやっていらっしゃる所に参加してきました。経産省でも、1つの柱は「暮らしのCO2削減」だと。環境省も今回は、企業や産業界のヒヤリングを含め、そのあたりもしっかり切り込んでいくよと考えていらっしゃる。

両方がやっていることは、かなりオーバーラップというか、重なってきているところもあるので、産業界を呼び込んでヒヤリングするにとどまらないで、どういった形で各省との擦り合わせ、もしくは成長戦略やエネルギー基本計画との擦り合わせをしていくのか。これは自分自身に答えがあるわけではありませんが、そこをやっていかないといけないのではないかなと認識しています。

以上です。

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■ルービックキューブの解き方

去年の暮れからこの春にかけて、「新成長戦略に関するヒヤリング」「温暖対策基本法案に関するヒヤリング」「エネルギー基本計画に関するヒヤリング」と、3つすべてにお声がかかって、それぞれ意見表明をしてきました。三種目競技というか、トライアスロンというか(^^;)、よい勉強になりました。

3つとも、担当省庁は違いますが、めざしていること、考えなくちゃいけないことは、みーんな同じです。みーんなつながっているんです。

それぞれ別にやっては、結局うまくいきませんよね。3人で1つのルービックキューブをそれぞれ勝手に合わせようとするようなものですから。ひとりが目の前の面を合わせようと動かすと、他の人が合わせようとしてる面にも影響を与えちゃうんです。だって、エネルギーもCO2も、産業のあり方も日本の成長も、みんなつながっているのですから。

1つの国の話をしているのだから、それぞれが目の前の面に必死になるのじゃなくて、いっぺんに3面でも6面でもそろえるために、みんなの知恵を結集してほしいなあ。そのために少しでも自分にできることは何かなあ?と考えています。

 
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