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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2008年04月19日
IPCCのCO2削減予測は楽観的すぎる:研究論評
(米国大気研究大学連合より)
世界の二酸化炭素(CO2)排出削減はこれまで予想されていた以上に困難であるとする研究論評が4月3日付けの科学雑誌「ネイチャー」に掲載された。「Dangerous Assumptions (仮邦題:危険な想定)」と題するこの論評は、コロラド大学ボールダー校、米国国立大気研究センター(NCAR)、モントリオールのマギル大学の研究者によるもので、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、技術革新に伴う課題を過小評価しているという。
IPCCの想定では、政策決定者による施策がなくても、社会は新技術を開発・普及させて将来の排出量増加を大幅に削減するとしているが、これはあまりにも楽観的である、と結論付けている。そして、「技術革新の必要性は疑問をはさむ余地はなく、問題は技術革新の推進に政策がどれだけ重点的に関与するかである」とし、「IPCCの想定は、将来の削減を技術革新の"自発的な"進展に頼っており、技術革新を生み出すために必要な状況に目が向いていない」と述べている。
論評の主執筆者であるコロラド大学のロジャー・ピルケJr.氏は、「IPCCの報告書では、必要な排出量削減の大部分は自発的に達成されるとしているが、現状の政策のもとでは実現するとは考えにくい。このような想定は現実を覆い隠すもので、有効な政策をたてる能力をゆがめてしまう可能性がある」と語る。
DSR指標= DSR指標とは?
http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2008/20080419_1.html
IPCCのCO2削減予測は楽観的すぎる:研究論評