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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2008年05月11日
研究報告:温暖化は熱帯種により大きな危険をもたらす
カテゴリー:生態系
(ワシントン大学より)
ワシントン大学の科学者が率いる共同研究で、温度の変化は高緯度地域で特に顕著となるが、ほんの1~2度の温度の変化で絶滅してしまう危険性がより高いのは北極動物よりも熱帯種であることがわかった。
熱帯種が生息できる温度領域はそもそも非常に狭く、気温が一旦その領域を超えてしまうと、多くの種が適応できない可能性が高いからだ。一方、北極動物は摂氏15度程度まで経験するようになるかもしれないが、現在最適温度の限界で生息している熱帯種と異なり、気候変動後も多くの北極動物は自らの限界温度以下で生息し続けることができるはずだという。
研究チームは、世界中の温度について、1950年から2000年までは実際の記録、2000年以降は気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の予測値を使用し、昆虫、カエル、トカゲ、カメなど様々な熱帯種の適応度との関係を調べた。その結果、気候変動の直接的影響は、生息地の温度上昇よりも、生物が持つ適応度の柔軟性次第であることが明らかになった。従って、すでに最適温度の限界で生息している熱帯種にとっていかなる温度上昇も大きな問題になるという。
この研究結果は学術誌「米国科学アカデミー紀要」5月6日号に掲載された。
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http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2008/20080511_1.html
研究報告:温暖化は熱帯種により大きな危険をもたらす