（米国農務省より）

ワシントン発―米国の気候変動科学プログラム（ＣＣＳＰ）は５月27日、報告書「気候変動が米国の農業、土地・水資源、生物多様性に及ぼす影響（The Effects of Climate Change on Agriculture, Land Resources, Water Resources, and Biodiversity in the United States）」を発表した。

同書は、13の連邦省庁が行った気候と地球の変化に関する研究結果をＣＣＳＰがまとめたもので、気候変動が米国の生態系に及ぼす影響の分析としては最も幅広い。同書の代表の米国農務省（ＵＳＤＡ）は、ＣＣＳＰ支援の一環として、報告書作成を統合した。

執筆を担当したのは、大学、国立研究所、非政府組織、連邦政府機関の38名で、ＵＳＤＡが設立した連邦政府諮問委員会の科学者14名が専門家による評価を行った。

同書によると、気候変動は米国の農業、土地・水資源、生物多様性にすでに影響を及ぼしており、今後もその状況は続くと予測されている。例えば、降雨量の減少や変動による作物不作、猛暑による家畜の死亡率上昇、森林火災の増加、西部と南西部での干ばつ増加、大気中の二酸化炭素濃度上昇による雑草の急成長、西部での山岳部の積雪の減少と春の融雪流出の早まりなどが明らかになっている。

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