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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2008年07月15日
国連食糧農業機関報告:気候変動 漁業に強い影響
(国連食糧農業機関より)
ローマ発―国連食糧農業機関(FAO)は7月10日、気候変動によって引き起こされる気温とそのほかの変化は、漁業と水産養殖に強い影響をもたらすと発表した。また、その影響は食糧安全保障にも大きく関わってくるとしている。これはFAOが今月8日から11日までローマ本部で開催した気候変動と海洋漁業に関する科学シンポジウムで明らかにしたもの。
FAOによると、天然の魚類を対象にした漁業は、連鎖や気候変動がもたらす変化の面で、ほかの食糧生産システムとは基本的に異なる。海洋の生息環境における温度の変化は、魚類の代謝作用、成長率、生産力、繁殖、病気や毒の感染などにかなりの影響をもたらし、食糧安全保障への影響もそれだけ大きなものになる。
漁業と水産養殖における気候変動の影響は既に現れている。エルニーニョ現象もその一つで、極度の気候事象はますます頻繁に激しくなることが予測される。また、海洋の温暖化は表面水だけでなく深層水にも及び、暖水種の拡大と冷水種の縮小を招いている。さらに海洋の酸性度も強まっており、サンゴ礁やカルシウムを含む生物にマイナス影響が出ている。
漁業と水産養殖は食糧供給を担い、かつ、主要な収入源として大きな役割を果たしている。世界では約4,200万人が漁業に従事しており、加工や販売、供給産業のほか、漁業分野は数億人の生計を立てているといわれる。こうした現状を踏まえ、FAOでは、漁業と水産養殖に対する気候変動影響についてますます注目している。
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http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2008/20080715_1.html
国連食糧農業機関報告:気候変動 漁業に強い影響