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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2008年10月24日
世界の海洋、過去異例の速さで酸性化
(ユネスコより)
10月6~9日にモナコで開かれた海洋酸性化についての第2回国際シンポジウム(The Second International Symposium on the Ocean in a High CO2 World)に参加した科学者によると、二酸化炭素(CO2)の大量吸収によって、世界の海洋が異例の速さで酸性化しており、海洋生態系と数億人の生活を脅かしている。
32カ国から250名の海洋科学者が参加した同会合は、ユネスコの政府間海洋学委員会、海洋研究科学委員会(SCOR)、国際原子力機関(IAEA)、地球圏・生物圏国際共同研究計画(IGBP)がアルベール2世のモナコ基金(Prince Albert II of Monaco Foundation)などの支援を受けて開催した。
会合の議長を務めたIAEAのジェームズ・オア博士は、「私たちの海が病んでいる。病気の詳細はわからないが、海洋化学が変わっており、結果として影響を受ける海洋生物がいて、政策決定者たちは関心を持って注目しなければいけないということを示す十分な証拠がある」と述べた。
海洋は化石燃料の燃焼によって大気中に放出されたCO2の約1/3を吸収して酸性化している。現在、年間約80億トンのCO2が海洋によって吸収されており、地球温暖化の緩和で重要な役割を果たしているが、その代償は計り知れない。
オア博士によると、産業革命以降、海洋の表面水の酸性度は30%高まっており、これは過去数百万年間の酸性化の約100倍の速さだという。
今回の会合の報告書は後日発行される予定。
DSR指標= DSR指標とは?
http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2008/20081024_1.html
世界の海洋、過去異例の速さで酸性化