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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2008年12月07日
温室効果ガス削減で健康問題を改善
カテゴリー:社会
(欧州委員会より)
欧州委員会は11月6日、「温室効果ガス排出量の削減は、大気汚染を改善することから健康上にも大きな利点をもたらしうる」ことが分かったと発表した。温室効果ガス排出量削減目標が20%と30%の場合の2つのシナリオを考慮した研究で明らかになったもの。
研究によると、温室効果ガス削減は、石油や石炭など汚染度の高い燃料による大気汚染を軽減すると同時に、早死や健康障害につながる粉塵や窒素、二酸化硫黄などの大気汚染物質も減らす。また、2020年までのEU排出量削減目標を20%から30%へと引き上げれば、年間推定65億~250億ユーロ相当の利益増加も見込めるという。
研究では、「平均余命」、「呼吸器疾患の発生」、「入院」、「労働日数減少が社会に及ぼすコスト」などの指標を採用し、大気汚染軽減による健康改善の経済的な価値を計算した。その結果、2020年までに温室効果ガス排出量の影響をさらに緩和しなければ、一人につき平均およそ7カ月寿命が縮まる可能性があることが分かった。
削減目標を20%から30%に引き上げることで見込まれるその他の健康上のメリットは次の通り。(いずれも前年比)
・気管支炎の症例数:5,300件減
・入院患者数:2,800名減
・呼吸器疾患の子どもから大人に投薬治療が不要になる日数:100万日増
・健康障害による労働日数損失のコスト:1億8,700万ユーロ減
欧州委員会は初期の研究で、温室効果ガス排出量削減目標20%の場合、燃料を汚染度の低いものに転換すれば、産業界における大気汚染管理コストを年間100億ユーロ節約できることを推定している。同委員会は、削減目標を30%に引き上げればこうした節約もさらに増額する可能性があるとしている。
DSR指標= DSR指標とは?
http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2008/20081207_1.html
温室効果ガス削減で健康問題を改善