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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2008年12月09日
研究報告:河川の微生物が放出するCO2、地球の炭素循環に影響
カテゴリー:生態系
(欧州科学財団より)
欧州科学財団(ESF)は12月2日、河川や小川にいる微生物から放出される二酸化炭素(CO2)が地球の炭素循環に大きな影響を与えているとする研究結果を伝えた。これは、ウィーン大学のトム・バティン博士(Dr. Tom Battin)が、10月にイタリアで開催されたESFと欧州科学技術研究協力機構(COST)共催の会議で発表したもの。
河川や小川にはバクテリアや藻類などの微生物がおり、流れていく過程で有機物を分解し、含まれている炭素をCO2に変えて大気中に放出している。バティン博士らの研究では、世界の河川から大気中に放出されるCO2は少なくとも年間6億7000万~7億5000万トン(炭素換算)だと推定している。しかしながら、このCO2放出量は、気候変動を予測するための炭素循環モデルではこれまで考慮されてこなかった。
バティン博士によると、河川から大気中に移行する炭素量を推定したこの値は非常に控えめな数字だという。同博士は、「小規模な川については、微生物の活動が活発であるにもかかわらず、表面積の推定が難しいため対象から外してある」と述べ、「実際のCO2放出量は炭素量で年間20億トンに近い」とみている。
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http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2008/20081209_1.html
研究報告:河川の微生物が放出するCO2、地球の炭素循環に影響