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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2008年12月16日
研究報告:「魚の技術」を使って水流から再生可能エネルギーを引き出す
(ミシガン大学より)
米国、ミシガン州アナーバー発─ゆっくりと移動する海や川の流れが、信頼性が高く、手頃な価格の新しい代替エネルギーになる可能性が出てきた。ミシガン大学のエンジニアが、港湾設備などにダメージを与える、渦によって発生する振動を、魚のように動いてクリーンな再生可能エネルギーに変換する装置「VIVACE(Vortex Induced Vibrations for Aquatic Clean Energy:渦起動振動を利用したクリーンな水エネルギー)」を開発した。ミシガン大学が11月20日に発表した。
渦起動振動とは、円柱などの回りに発生する流体の波動を言い、円柱物体を流れに対して上下・左右に動かす力を持つ。今回開発された装置は、水が流れるタンク中に円柱体を水平に並べて設置し渦を発生させ、バネの付いた円柱体が渦起動振動で上下に動かされることで発生する機械的エネルギーを電気に変換するという装置だ。
開発したミシガン大学船舶海洋工学部(Department of Naval Architecture and Marine Engineering)のMichael Bernitsas教授はVIVACEについて「魚の技術を真似たもの」と説明する。魚は前進時、体をくねらせて自分の前にいる魚の体によって発生する渦の間を滑りながら泳ぐ、つまり他の魚の後流によるエネルギーを利用して泳いでおり、VIVACEはこのような魚の技術を真似たものだという。
この円柱体数本で灯台1基分の電気は十分まかなえ、流水中に、陸上競技用トラック程度の広さで2階建て程度の高さにはしご状に積み上げたVIVACEコンバーター群列を配置すれば、10万世帯分の電力の発電も可能だという。また発電コストもキロワット時あたり5.5セントと、風力あるいは太陽発電などと比べて低い。
VIVACEは時速約3.2キロメートル(2ノット)以下の水流で作動するため、地球を回流する大部分の水流(時速約4.8キロメートル以下)からエネルギーを利用できる装置としては世界初となる。「海エネルギーの0.1%利用できれば、150億人分のエネルギー需要を支えることも可能」とBernitsas教授は語っている。
DSR指標= DSR指標とは?
http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2008/20081216_1.html
研究報告:「魚の技術」を使って水流から再生可能エネルギーを引き出す