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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2008年12月22日
研究報告:自動車からの排ガス、航空機に比べて6倍の気温上昇効果持つ
(気候環境研究センターより)
自動車から排出されるガスは、気候に対して強力かつ長期間にわたる影響を持っており、100年後の気温を、航空機からのものに比べて6倍も上昇させることが明らかになった。気候環境研究センター(CICERO:Center for International Climate and Environmental Research – Oslo)が11月21日に発表した。
本研究では、2000年に全世界において自動車、鉄道、船舶、航空の各輸送部門から排出されたガス(二酸化炭素(CO2)以外も含む)が将来の気温にどのような影響を及ぼすかを調査した。その結果、航空部門は飛行機雲や巻雲の発生により、強力だが短時間の温暖化効果をもたらすが、総合的にみて大量の燃料を消費し、そのために他の輸送部門よりも多くCO2を排出する自動車部門の方が、気候に強力かつ長期間にわたる影響を及ぼすことがわかった。一方、船舶部門は30~70年間冷却効果のある二酸化硫黄(SO2)や窒素酸化物(NOx)を大量に排出するため短期的には気温を下げる影響を持つが、CO2も大量に排出していることから長期的には気候に対して温暖化効果を持つという。
運輸部門からは、気候への影響において非常に異なる性質を持つ様々なガスが排出されており、それぞれが異なる時間枠で作用し、温暖化効果を持つもの、冷却化効果を持つもの両方ある。そのため運輸部門の気候変動に対する影響を評価する際は、因果関係をさかのぼった影響を考慮した評価が必要だという。
今回の研究では全世界において各輸送部門から排出されたガスの気候に対する影響に焦点を当てたが、CICEROは次に各輸送部門における乗客キロメーター当たりの影響を調査する予定だ。
DSR指標= DSR指標とは?
http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2008/20081222_1.html
研究報告:自動車からの排ガス、航空機に比べて6倍の気温上昇効果持つ