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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2009年01月28日
南極大陸、全体としては温暖化--これまでの想定に反する研究結果
(ワシントン大学より)
これまで南極では、南極半島など比較的狭い範囲での温暖化はあっても、その他の地域では寒冷化していると考えられてきた。しかしながら、1月22日付の「ネイチャー」に発表された米ワシントン大学のエリック・スタイグ(Eric Steig)教授らの研究によると、西南極の過去50年の気温は、10年につき0.1℃を超えるペースで上昇しており、東南極の寒冷化を考慮しても大陸全体の平均としては温暖化しているという。
この研究は、衛星データと南極気象観測所データをもとに統計的手法で気温傾向を推定している。衛星データは南極全体をカバーできるものの、まだ25年しか稼働していない。一方、多くの観測所は1957年から活動しているが、そのほとんどが沿岸部に位置している。そのため、観測所の無い内陸部の気温を推定するための手がかりとして衛星データを利用した。
スタイグ教授は、東南極の寒冷化はオゾンホールの影響であることが明らかになっていると言及した上で、これまでは、この影響が南極全体に及ぶと想定されていたのではないかという。そして、「いずれにせよ、オゾン層回復の努力により、今世紀半ばにはオゾンホールは消滅するとみられ、そうなれば、南極全体が世界の他の地域と同様に温暖化する可能性がある」と語る。
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南極大陸、全体としては温暖化--これまでの想定に反する研究結果