（国連より）

国連の２月17日付けのニュースによると、世界の食料の生産、処理、廃棄の方法などを大幅に変えなければ、昨年の数百万人を飢えで苦しませた食料危機は、今後のより大きな危機の前兆になるかもしれないという。国連環境計画（ＵＮＥＰ）が、最新報告書「環境食料危機：将来の食料危機回避で環境が果たす役割（The Environmental Food Crisis: The environment’s role in averting future food crises）」で述べているもので、同報告書は、ナイロビで開催された第 25 回 UNEP管理理事会／グローバル閣僚級環境フォーラムで発表された。

ＵＮＥＰのアヒム・シュタイナー事務局長は、現在生産されている食料の半分以上が、人間が管理する食物連鎖の非効率性のために、失われたり、無駄に消費されたり、処分されていると指摘し、「正真正銘の『緑の革命』が必要だ」と訴えた。

シュタイナー事務局長は、「同報告書では予測されている人口増加すべてを、効率化と地球の野生の動物や鳥や魚の生存の確保によって、養うことができる証拠が示されている」と述べた。

同報告書では、対策として、バイオ燃料生産における食料廃棄物の再利用と新技術の展開、混獲の養殖での活用、食料価格調整のための食料市場の再編、小規模農業を推進するための小口融資資金、農業補助金の撤廃、異常降雨の管理と利用改善、より多様化した環境にやさしい農業システムの導入などが挙げられている。

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