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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2009年04月17日
研究報告:永久凍土の温度上昇で、メタンの放出量が増加
(国際極年より)
国際極年が、4月2日付のプレスリリースで伝えたところによると、北極地域の永久凍土の温度上昇が、メタンを生成する微生物群に変化をもたらし、メタンの放出量を増加させることが、ドイツのアルフレッド・ウェゲナー極地海洋研究所の研究によって明らかになった。研究チームは、シベリア近海のラプテフ海の海底から海底永久凍土を採取し、分析した。
酸素が存在しない状況下で、メタンは有機炭素の分解によって生成される。メタンの生成に関与しているのは、メタン生成アーキアと呼ばれる特殊微生物。どれだけの炭素がメタンに変換されるかは、微生物の代謝活動と微生物群の構成によって決まるため、研究チームは、この二つのパラメーターが、永久凍土の温度上昇でどう変化するかを調査した。
これまでの調査で、微生物は、マイナス7度の永久凍土層でもメタンを生成することが確認されており、温度が上昇すれば微生物の代謝活動はさらに進むと考えられる。海底永久凍土はもともと陸上で発達し、氷河期後に海底に沈んだもの。現在、陸上永久凍土の平均温度はマイナス12度だが、海底永久凍土はマイナス2度まで上昇した。両地域の微生物群を比較すると、構成が明らかに異なるため、これらの微生物群は温度上昇にうまく適応できると考えられる。
DSR指標= DSR指標とは?
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http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2009/20090417_1.html
研究報告:永久凍土の温度上昇で、メタンの放出量が増加