（アジア開発銀行より）

インドネシア、バリ発―アジア開発銀行（ＡＤＢ）の５月３日付けのリリースによると、インドネシアのバリ島で開催された第42回年次総会で、ウルスラ・シェーファー＝プロイス副総裁は「気候変動による影響は、アジアと太平洋での貧困削減における数十年の進歩を逆転させる恐れがある。開発プロセスで、気候変動の影響を管理し、適応策を組み込む必要がある」と述べた。

シェーファー＝プロイス副総裁は、「不可避に対応する：アジア太平洋における気候変動適応策の課題と機会（Responding to the Inevitable: Climate Change Adaptation Challenges and Opportunities in Asia Pacific）」と題するセミナーで、 気候変動による経済的影響に最も脆弱な国の多くは、適応策に関連する多大なコストを負担する態勢が最も整っていないと指摘した。

ＡＤＢによる新しい報告書『東南アジアでの気候変動の経済学：地域的評価（The Economics of Climate Change in Southeast Asia: A Regional Review）』は、気候変動の脅威がもたらす経済的コストの合計は、今世紀末までに東南アジア諸国の国内総生産の年間損失6.7％に匹敵する可能性があると警告している。

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