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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2009年06月02日
米国スタンフォード大学、気候変動に強い、高温耐性のサンゴ礁を発見
(米国スタンフォード大学より)
世界のサンゴ礁の半分以上が、今後50年以内に消滅する可能性がある、と専門家の間では考えられているが、米国のスタンフォード大学は5月19日、同大学の研究チームが、適応力を持ち、地球温暖化を生き延びる可能性のあるサンゴ礁が存在することを突き止めたと発表した。
サンゴには、褐虫藻と呼ばれる、非常に小さな単細胞の藻類が共生している。サンゴは褐虫藻に住みかを提供し、褐虫藻はサンゴに栄養を供給することで、共生関係を結んでいる。しかし、気温の上昇で褐虫藻がストレスを受け、栄養を供給しなくなると、サンゴは褐虫藻を追い出してしまう。褐虫藻との共生関係がなくなると、サンゴは死滅し、白化してしまう。
最近、ある種のサンゴは、熱に強いタイプの褐虫藻と共生することで、白化が抑えられていることが分かり、同大学の研究チームは、高温耐性のサンゴ礁の分布状況と生物学的過程を調査することにした。研究チームは、アメリカ領サモアのオフ島で、大量のサンゴを使い、高温ストレスに弱い通常の褐虫藻と高温ストレスに強い褐虫藻を共生させる実験を行った。
実験の結果、水温の低いラグーンでは、高温耐性の褐虫藻のみと共生しているサンゴは、ほんのわずかしか見つからなかったが、水温が高く、水深が深い場所では、高温耐性の褐虫藻と共生しているサンゴの数は、明らかに増えていた。つまり、ある種のサンゴは、高温ストレスに弱い褐虫藻を追い出し、高温ストレスに強い褐虫藻を取り込んだものと考えられる。
DSR指標= DSR指標とは?
http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2009/20090602_1.html
米国スタンフォード大学、気候変動に強い、高温耐性のサンゴ礁を発見