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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2009年06月23日
報告書:CDMプロジェクト審査機関の遂行能力は不十分
カテゴリー:経済
(世界自然保護基金より)
ドイツ、ベルリン発─世界自然保護基金(WWF)は5月27日、「京都議定書のクリーン開発メカニズム(CDM)の指定運営組織(DOE)の遂行能力は不十分である」と結論付ける報告書を発表した。DOEは、CDMの枠組みで行なわれるプロジェクトを審査・認証する機関。
WWFの要請でドイツのエコ研究所(Öko-Institut)が作成した本報告書では、CDMのプロセスを監督・調整する国連機関であるCDM理事会の期待通りに、途上国のカーボンオフセット事業について、DOEが有効化審査、検証、認証を行なっているかを分析。2007年4月1日から2009年3月31日までに登録申請された900件のプロジェクトの中で、40件以上申請プロセスを完了したDOE5社を評価した。
今回の評価で好成績を記録したDOEは皆無であった。A(最も良い)からF(最も悪い)の6段階評価で、最も成績が良かったのはDを取得したTÜV NORD CERTとTÜV SÜD Industrie Serviceで、Eを取得したSGS United Kingdomがそれに続き、Fを取得したBureau Veritas Certification Holdingと Det Norske Veritas Certificationは最下位だった。
この結果を受け、不審なカーボンオフセット事業への投資を防ぎ、CDM下のプロジェクトで実際に二酸化炭素が削減されるよう、WWFはCDMの改革とDOEの遂行能力改善を求めている。
(注)評価対象DOE決定プロセスとDOEの正式名称は、それぞれ下記の報告書と参考資料を参照した。
DSR指標= DSR指標とは?
http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2009/20090623_1.html
報告書:CDMプロジェクト審査機関の遂行能力は不十分