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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2009年09月02日
米国のキャップ・アンド・トレード制度、国民負担は1人1日10セント
(エンバイロメンタル・ディフェンス・ファンドより)
米国、ワシントンDC発─米国のエネルギー情報局(EIA)は8月4日、先に下院を通過した「米国クリーンエネルギー・安全保障法(American Clean Energy and Security Act)」案で提案されているキャップ・アンド・トレード制度の国民負担は1世帯当たり年間83ドル、1人1日当たり10セントになると結論付ける報告書を発表した。
このように国民負担が低く抑えられる理由の一つとして、規制対象となる電力・ガス供給会社への排出権の無償割当がある。無償割当の段階的廃止が始まる2025年までは消費者が支払う電気代や天然ガス代の増加が大幅に抑えられる予定だ。
今回の分析ではまた、同法案によって外国石油依存体制も緩和できることも明らかになった。同法案条項の下であれば、2030年だけで米国の石油消費量は3億4,400万バレルも削減できるという。この量は、法案が成立しなかった場合における同年の輸入石油予測量の12%以上に相当するという。
ほかにも環境保護庁(EPA)と議会予算局(CBO)の調査でも同様の結果が出ている。「キャップ・アンド・トレード制度のコストに対して脅し戦略が広く報じられているが、今回もそれに反する結果が出た」とエンバイロメンタル・ディフェンス・ファンドの経済政策・分析部長、ナット・コヘイン氏は話している。
(※注)無償配分の段階的廃止についてはEIA報告書のエグゼクティブ・サマリーを参照。
DSR指標= DSR指標とは?
http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2009/20090902_1.html
米国のキャップ・アンド・トレード制度、国民負担は1人1日10セント