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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2009年09月12日
北極圏の温暖化による影響、従来の予測を上回るおそれ
(世界自然保護基金より)
世界自然保護基金(WWF)は9月2日、北極圏の温暖化は、従来の予測よりもはるかに深刻であり、地球全体に甚大な影響を及ぼす可能性があるとの研究報告を発表した。
「愕然とするような事実が明らかになった。北極圏の温暖化はもはや局所的な問題ではなく、地球全体の問題だ」と、WWFアークティック・プログラム(北極圏保全プログラム)のMartin Sommerkorn博士は語る。
報告書によると、北極圏では、他の地域の2倍の速さで温暖化が進行しているという。海氷の大幅な減少は、北極圏とその周辺地域の大気循環や天候に影響を及ぼし、欧州や北米における気温や降雨パターンが変化する、と報告書は予測している。
また、北極圏の凍土には、大気中に存在する炭素量の2倍もの炭素が蓄積されているが、温暖化で凍土が解けると、炭素が二酸化炭素とメタンとなって大気中に放出される。強力な温室効果ガスである大気メタンの濃度は、過去2年で上昇しており、北極圏ツンドラの融解が原因と報告書は指摘している。
さらに、グリーンランドと西南極における氷床の融解を考慮に入れて海面水位の上昇を予測した結果、2100年までに1m以上上昇する可能性が極めて高いことが明らかになった。これは、2007年に発表された気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の予測を2倍以上上回る数字である。
DSR指標= DSR指標とは?
http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2009/20090912_1.html
北極圏の温暖化による影響、従来の予測を上回るおそれ