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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2009年10月09日
メタン濃度の増加、北極圏の異常高温と熱帯地域の多雨が原因
(米国海洋大気庁より)
米国海洋大気庁(NOAA)は9月25日、北極圏の異常高温と熱帯地域の多雨が原因で、この10年間ほとんどゼロに近い増加率で推移していた大気中のメタン濃度が、2007年と2008年に増加に転じた可能性が高いとする報告書をまとめた。
NOAAの研究チームは、1983年から2008年までの間に、世界各地の46の地表で週に1度採取した大気サンプルを分析。NOAA地球システム研究所のEd Dlugokencky氏は、メタンの増加には、北極圏における異常な温暖化、熱帯雨林の焼却、インドネシアとアマゾンにおける降水量の増加、という三つの要因が影響していると述べている。
熱帯地域では、降雨期間が長引き、湿地面積が拡大しているため、微生物が作り出すメタンの量が増加している。また、観測の結果、2007年に大気中に放出されたメタンの約2割が、バイオマスの燃焼に起因していることも分かった。さらに、北極圏の気温が過去最高を記録した2007年に、北極圏で観測されたメタン濃度は、気温の上昇と足並みをそろえるように急増していた。
報告書によると、気候変動は、永久凍土に閉じ込められている炭素をメタンに変換するプロセスを引き起こすとともに、北極域のハイドレートに含まれているメタンを放出させる可能性があるが、現時点の観測では、継続的な変化には至っていないという。
DSR指標= DSR指標とは?
http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2009/20091009_1.html
メタン濃度の増加、北極圏の異常高温と熱帯地域の多雨が原因