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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2009年11月19日
温室効果ガス削減策で気候変動を抑制するのは不十分
(米国ジョージア工科大学より)
米国のジョージア工科大学は11月10日、同大学のブライアン・ストーン教授が、学術専門誌『Environmental Science and Technology』12月号に発表した研究論文の中で、政策立案者は、温室効果ガスの排出に加え、森林破壊や都市化が気候変動に及ぼす影響についても対処すべきと提案していることを明らかにした。
「米国全体を見ると、1950年以降に起きている温暖化の約50%は、温室効果ガスの排出よりむしろ、土地利用の変化(主に農地開発や都市化に伴う森林伐採)によるものである。つまり、連邦議会が検討しているキャップ・アンド・トレードのような温室効果ガス削減策は、大都市における気候変動を十分に抑制できない可能性がある」と、ストーン教授は指摘している。
森林は、大気の冷却や温室効果ガスの吸収など、複合的な利益をもたらすことから、同教授は、市街地に大規模な植林を行い、市街地周辺の森林を保護・再生することで、緑地の喪失を抑制するよう提言している。また、都市部では、屋上緑化や反射性の高い建築資材を使ったグリーン建築が、温暖化の抑制に寄与すると述べている。
「土地利用の観点から気候変動問題に取り組もうとする場合、地方政府には大きな可能性がある。現在のところ、連邦議会で検討中の気候管理政策において、地方政府の役割はほとんど言及されていないが、地方政府は都市部と農村部における土地利用活動の管理に関し、幅広い影響力を持っている」とストーン教授は語る。
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http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2009/20091119_1.html
温室効果ガス削減策で気候変動を抑制するのは不十分