（デヴィッド・スズキ基金より）

カナダ、バンクーバー発－カナダの環境保護団体、デヴィッド・スズキ基金は２月３日、バンクーバー冬季オリンピックの気候変動対策に関する「成績表」を発表し、銅メダルを授与することを決定した。エネルギー効率の高い競技場の建設、クリーンエネルギーの利用、公共輸送網の充実などが評価された。

一方で同基金は、同大会におけるマイナス面についても指摘。「オリンピックによって、この地域の持続可能な交通システムが長期的に改善されるわけではない。また、五輪組織委員会は、国民や世界に気候変動対策をアピールするチャンスを最大限に活かしていない」と、同基金のポール・リングル氏は語る。

カナダのオリンピック代表選手たちも、気候変動対策の必要性を強力にアピールすることが大事と口を揃える。アルペンスキーのケリー・バンダービーク選手を始め、70人以上のカナダ人スポーツ選手たちが、五輪開催による気候変動影響を軽減するよう、五輪組織委員会に申し入れた。

「ウィンタースポーツの命運は、気候変動に対して我々が何を選択するかにかかっている。私は、オリンピック選手たちの行動に感銘を受けている。連邦政府とすべてのカナダ国民が彼らの後に続き、気候変動問題解決の一端を担ってくれることを期待したい」と、デヴィッド・スズキ氏は述べている。

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