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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2010年04月10日
研究論文:IPCCの第4次評価報告書は気候変動の影響を過小評価
(コーネル大学より)
米国コーネル大学のチャールズ・グリーン教授らは、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の2007年第4次評価報告書は、人為起源の気候変動が社会に及ぼす影響を過小評価しているとする論文を海洋科学分野の査読誌「Oceanography」の2010年3月号に発表した。これは、同大学が3月18日に伝えたもの。
同教授は、「たとえ明日、人為的な温室効果ガスの排出をすべて停止し、二酸化炭素濃度を今日のレベルに安定化させたとしても、今世紀の終わりには世界の平均気温は産業革命以前から約2.4℃上昇するだろう」と述べている。これは、危険な気候変動を避ける限度とされているレベルよりも高い。
さらに、大気中の温室効果ガスによる温暖化を遅らせてきた海洋は、その熱慣性により、排出を削減した場合の冷却化も遅らせることになる。つまり、今世紀の気温上昇は、今後1,000年間はほとんど元に戻せないという。
同教授は、「温室効果ガスの排出削減だけでは危険な気候変動リスクを軽減することはできない」と述べ、「徹底した排出削減に加えて、すでに大気中に存在する温室効果ガスを取り除き、隔離する地球工学的な対策への研究も拡大すべきだ」としている。
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研究論文:IPCCの第4次評価報告書は気候変動の影響を過小評価