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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2010年04月21日
研究報告:温暖化が進むほど、土壌からの二酸化炭素放出量も増加する
(パシフィック・ノースウェスト国立研究所より)
米国、メリーランド州カレッジパーク発―米国エネルギー省のパシフィック・ノースウェスト国立研究所(PNNL)は3月24日、地球温暖化が進むにつれて、植物と土壌中の微生物がより多くの二酸化炭素を放出することが分かったと発表した。同研究所のBen Bond-Lamberty氏とAllisonThomson氏による研究で明らかになったもので、同日発行の『ネイチャー』誌に掲載された。
1989年から2008年の間に発行された土壌呼吸についての439の研究を調べた結果、土壌呼吸量は1989年以来、年間0.1%増加していることが分かったという。また、土壌から放出される二酸化炭素の総量も算出したところ、年間約980億トンとなり、過去の数字より10~15%高いことが明らかになった。
今回明らかになった数字は、科学者にとって、さまざまな形態の炭素が地球上でどのように循環するのかを総合的にまとめたモデルを確立していく上での一助となることが見込まれる。土壌呼吸を理解することは、地球の炭素循環が気候にどのように影響するのかを理解するのに重要な鍵となる、とPNNLは報じている。
今回の分析では、長い間固定されていた炭素が放出されているのか、温暖化によって成長が速まっている植物から放出されているのか、その炭素源を特定することはできなかった。しかしBen Bond-Lamberty氏によると、そのほかの一連の証拠で、「温暖化が長く固定されていた炭素を放出している」ことは明らかだという。
DSR指標= DSR指標とは?
http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2010/20100421_1.html
研究報告:温暖化が進むほど、土壌からの二酸化炭素放出量も増加する