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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2010年05月16日
研究報告:土壌微生物による大気中へのCO2排出、温暖化で減少
カテゴリー:生態系
(米国カリフォルニア大学アーバイン校より)
米国カリフォルニア州アーバイン発-米国カリフォルニア大学アーバイン校(UCI)は4月26日付けのリリースで、地球の気温が上昇するにつれて、土壌微生物が土壌に含まれる炭素を二酸化炭素に変換する効率が時間とともに下がることを示す研究報告について述べた。
「微生物生理に依存する土壌と炭素の温暖化への反応(Soil-Carbon Response to Warming Dependent on Microbial Physiology)」と題する同研究は、UCI、コロラド州立大学、エール大学林学・環境大学院との共同によるもので、4月25日付けの学術誌「Nature Geoscience」のオンライン版で発表された。
細菌や菌類などの微生物は、呼吸するためのエネルギーとして炭素を使い、生長及び増殖する。研究者たちが開発したモデルによると、微生物が温暖化する環境で短時間に二酸化炭素を激しく吐き出すことから、継続的な気温上昇の環境では、微生物によって非効率的に炭素が使用されるため、微生物の数が減り、最終的には、大気中に排出される二酸化炭素の量も温暖化前のレベルまで減ることが示された。
同研究では、従来の生態系モデルには含まれていない微生物が作る酵素についても調査されており、微生物が例えば酵素活性を増加させるなどして、温暖化に適応することができれば、排出量が増加する可能性も指摘されている。
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http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2010/20100516_1.html
研究報告:土壌微生物による大気中へのCO2排出、温暖化で減少