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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2010年05月22日
研究報告:河川水調査で、融け出した永久凍土を検出
(ミシガン大学より)
米国、ミシガン州アナーバー発-地球温暖化による気がかりな環境影響の一つが、北極圏の永久凍土の融解である。永久凍土の変動を監視するのは困難を伴うが、ミシガン大学は5月5日、同大学の研究チームが、河川水中の化学トレーサーを用いて永久凍土の状態を観測する手法を考案したと発表した。
永久凍土の上部には、夏期に融解する薄い「活動層」があるが、ここ数年、活動層の厚さが増しており、永久凍土の融解が指摘されている。研究チームは、アラスカ北部のToolik Field Station周辺で土壌化学を調査中、夏期に融解する活動層の下の部分に触れると、土壌の化学性が劇的に変化することを発見した。
「1万年から2万年前に氷河によって堆積し、そのまま凍結していた物質が、今まさに融け始めている。この物質は、初めて水に接触し、水と強く反応している」と、地球化学者のジョエル・ブルム教授は話す。新たに融け出した永久凍土は、特にカルシウムの値が高いという。
融解深が増加しているという化学的特徴は、地域の河川水にも表れている。Toolik湖の調査を行っている、生態学者のジョージ・クリング教授は、11年にわたって収集した河川水サンプルを分析した。その結果、「融解深が増加しているという予測と一致し、年を追うごとに著しい変化が見られた」と述べている。
DSR指標= DSR指標とは?
http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2010/20100522_1.html
研究報告:河川水調査で、融け出した永久凍土を検出