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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2010年07月08日
研究報告:気候変動、アジアに住む6,000万人への食糧供給を脅かす
(ユトレヒト大学より)
気候変動によってヒマラヤ山脈地帯の雪や氷河の融氷水量が激減し、向こう数十年でアジアに住む6,000万人以上の人々の食糧安全保障を脅かすことになる──こう結論付ける、ユトレヒト大学(オランダ)の研究者の研究論文が6月11日付けの学術誌『サイエンス』に掲載された。同大学が6月14日に発表した。
アジアでは、10億以上の人々がインダス川、ガンジス川、ブラマプトラ川、揚子江、黄河から供給される融氷水に依存しており、河川の上流にある氷床などは、下流の水供給を維持するために重要である。今回の研究で研究者らは、氷河や雪の被覆率の減少を計算し、今後の河川水量を予想した上で、5つの主要河川流域の食糧安全保障について予測を立てた。
同大学の水文学者、Walter Immerzeel氏によると、「インダス川流域での融氷水の役割は、アジアのどの河川流域よりも重要。インダス川の下流地域は乾燥しており、世界有数の灌漑地帯で、融氷水に完全に依存している」という。
さらに、「私たちのモデル計算では、ブラマプトラ川とインダス川が最も影響を受けやすいことが示されており、2050年までにこれら河川流域に住む約6,000万人の食糧安全保障が脅かされると予測している」と同氏は話している。
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http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2010/20100708_1.html
研究報告:気候変動、アジアに住む6,000万人への食糧供給を脅かす