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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2010年08月24日
気温上昇でアジアのコメ生産量が減少
(米国カリフォルニア大学サンディエゴ校より)
8月9日にオンライン版の米国科学アカデミー紀要で発表された新しい研究によると、過去25年の気温上昇により、複数のコメ栽培地域で収穫量の増加率がすでに10~20%低下していることが明らかになった。同研究では、アジアの主要コメ生産国6カ国の灌漑水田227ヶ所に関する6年間のデータが分析された。これらの国々は世界のコメ生産量の90%以上を占める。
主執筆者の、米国カリフォルニア大学サンディエゴ校の経済学の大学院生のジャロッド・ウェルチ氏は、「ある時点まで、日中の気温の上昇はコメの収量の増加をもたらすが、将来的には夜間の気温の上昇による収量の減少がこれを上回るだろう。日中よりも夜間の気温の上昇のほうが著しいからである」と述べた。また、日中の気温も高くなりすぎると、収量の減少につながり、生産量がさらに落ち込むという。
今回の研究は、デューク大学、カリフォルニア大学バークレー校、国際稲研究所(IRRI)、国連食糧農業機関(FAO)などとの共同チームによるもの。アジアの熱帯・亜熱帯地域で、実際に農家が管理する水田での灌漑稲作に、毎日の最高および最低気温が及ぼす影響を調査した研究としては初めて。
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気温上昇でアジアのコメ生産量が減少