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日刊 温暖化新聞|温暖化ニュース
2010年09月03日
NASA研究報告:エルニーニョの強さが増している
カテゴリー:気候
(NASAより)
米国、カリフォルニア州パサデナ発―米国航空宇宙局(NASA)の8月25日付けリリースによると、NASAと米国海洋大気局(NOAA)の新しい研究によって、エルニーニョ現象による海面水温の上昇が、従来の東赤道太平洋よりも中央赤道太平洋で多く見られ、次第に強度を増していることが明らかになった。
主執筆者であるNASAジェット推進研究所のトン・リー氏と、NOAA太平洋海洋環境研究所のマイケル・マクファデン氏は、1982年以来、エルニーニョの強度を計測しているが、中央太平洋でのエルニーニョの強さは、二倍近くに達しており、最大を記録したのは2009年から2010年にかけてだったという。
リー氏は、「私たちの研究では、中央太平洋で見られる長期的な温暖化傾向は、主にエルニーニョの強度の増大によるもので、一般的な気温上昇が原因でないという結論に達した。」と述べた。
マクファデン氏は、「これらの結果から、気候変動は、エルニーニョ現象発生の中心地を太平洋の東部から中央へ移動させたことによって、すでにエルニーニョに影響を与えているかもしれないことが示されている。海洋の温暖化が、東太平洋ではなくて、中央太平洋で主に発生すれば、エルニーニョが世界の気象傾向に及ぼす影響も異なる。」と指摘した。
リー氏は、これらの強まるエルニーニョ現象の影響を評価し、こうした変化がおきている理由を探る必要性を訴えながら、「これらの中央太平洋でのエルニーニョ現象の強度と頻度が増していることが、気候の自然な変動によるものか、人間に起因する温室効果ガス排出量によるものなのか知ることが重要である」と述べた。
DSR指標= DSR指標とは?
http://daily-ondanka.es-inc.jp/news/2010/20100903_1.html
NASA研究報告:エルニーニョの強さが増している